Tuesday, January 12, 2016


第百六十四章

「私は感情になど興味はないby 湯川」(4)

 小学生の頃に初めて教壇に立って驚いたことがないだろうか?いつも生徒の机の方向からしか教室を見ていなかったのが、逆の方から、しかも一段高い所から見ると教室の風景が全く違う。それは、新鮮な驚きだった。

  大学を卒業して、初めて塾の講師を始めた時も同じ驚きだった。いや、正確に言うと恐怖と驚きの入り混じった感情だった。生徒の側に10年以上座っていたのだから、当たり前だ。

  何も聞いていず、ただ座っていても問題はない生徒の側。しかし、先生の立場になると常に生徒から注目を受けるわけだから緊張するのは当たり前。慣れるまでが大変だった。

  Do you remember that you stood on the platform when you were an elementary school student?  We students saw the classroom only from one side.   But when we saw it from the other side, things looked different.

  When at first I taught students, I had the same kind of feeling.  That was natural because I had been a student for more than 10 years.

  It took me years to get used to the teacher’s position.

 

ジャッキー・チェンと「TVジョッキー」で共演しました。

  

(7000回再生)https://youtu.be/sMdPLgzTjeQ   

 

  基本的に先生に間違いは許されない。英語の発音が学校の教師と少し違うだけで、突っ込まれる。数学の計算ミスをしただけで、突っ込まれる。叱り方がマズイと親に怒鳴り込まれる。

  ジタバタしながら頑張っていたら、生徒のアンケートで40人中2番の人気という結果が出たものの、気分は「その他大勢」の平均的な講師だと思っていた。だって、何か資格があるわけでもなく、テレビで取り上げられるわけでもなく、愛知県の塾や専門学校で教えているだけのただの講師だったから。

  Teachers cannot make any mistakes.  If our English pronunciation is a little different from public school teachers’, students blame us. 

  I was the second most popular student.  However I felt I was just an average teacher.  I had no certificates running a small private school in a rural area.

 

アメリカの中学校で教師をしていました。

 
6歳、無職、貯金なし、彼女なし、資格なし、何にもなしだった(2000回再生)


 

  それで、1つずつ対策を打っていった。

「学校の先生は違うことを言った」

  と言われたら、学校の先生より信頼を得るしかない。その方法を考えたのだが、私の結論は英検だった。

「1級を持っている学校の先生は少ないから、これはいける」

 と思った。

「名大卒で、京大受験指導は大丈夫でしょうか」

 と言われたので、京大を受けて成績開示をして信用してもらった。もっとも、本当に信用してもらえたのは塾生が京大医、阪大医、名大医に合格した頃だったかもしれない。

 So I started to take some measures to step up.  When students said

Your pronunciation is wrong.

  I took well known certificate.  When students said,

Can you teach the very best students who will take the entrance exam to the University of Kyoto

  I myself took it and showed the result.  Then my students passed the medical department of the best universities.

 

FM三重」でラジオ英会話を担当しました。

 

 

  大規模塾が進出してきて、お金もものを言わせて毎月大きなカラー広告を出してきた時は、ちょうどネットが普及し始めたので無料のホームページ、ブログ、動画などを投稿して知名度、広報の維持に努めた。

  そして、「通信生」の受け付けを始めた頃に気がついた。

「北海道から九州まで申し込みがある。これって、すごくない?」

  もはや、生徒に何を尋ねられてもアタフタせずにすむようになった。もちろん、本に取り上げられたり、テレビに出演するなど活躍しているわけではないが、

「そのようなものが基準になるのだろうか?」

 と思い始めている。 

  A big private build a big building in the next town and put a lot of ads in the newspapers.  At that time, the Internet spread.  So I used it for my school’s ads.

  Then I started the correspondent course.  Now the correspondent course students are from Hokkaido to Kyushu.  Is a big name needed?

 

この本の中で紹介されました。

   

 

英検1級、 通訳ガイド、 国連英検A

    

39通の「不合格通知」と「合格通知」(2000回以上再生) https://youtu.be/AoV2OKrQLLk   

 

  最初に四日市高校の「国際科」の子が来てくれた時に、

「本当に、こんな子が指導できるのか?」

  と半信半疑だった。

  次に、四日市高校の上位1ケタに入る京大や阪大受験者が来てくれた時は

「これは、指導がムリかもしれない」

  と思った。断ることも出来た。事実、近所の大規模塾では指導を断られたと言ってみえたのだ。

  でも、いつも断らず生徒と一緒に10年間センター試験を受け続け、京大を7回受け続けた。教材研究を続けた。

  そして、ふと気づくとどの学年にも地元の中学校で1番とか2番の子がいて、どの学年にも京大や名大をめざす子がいる塾になっていた。

  When at first a student from Yokkaichi senior high school, I wondered if I could teach such a good student.  Then the top students came and ・・・・.  I could say to her that it was impossible.

  But what I did was different.  I studied math hard.

 

「飛び出せ!青春」の村野武範さんとツーショット。

 

 

  よく合格実績で驚かれる人がみえるが、本当は自分自身が一番驚いている。だって、自分は高校時代はマグレで名大に合格したような気がしていた。英検1級なんて英語専門にやっている子でも難しい雲の上の資格だった。文系で数学を指導するなんて狂気の沙汰だと思っていた。

  ましてや、四日市高校の1ケタ順位の子なんて現役時代ははるか雲の上の存在で、その子を指導する日がくるなんて想定外のこと。

  それが、今は夢ではなくて現実に起こっているわけで、これを奇跡と言わずにいられるわけがない。

  The 1st grade of Step test was too difficult to pass when I was a student.  It was impossible to get a good result in the entrance exam to the University of Kyoto.  But they came true.  To teach such good students was out of the question.

 

アメリカの新聞に紹介されました。ローガン中学校のイヤーブック

2chでボコボコにされた件(6000回以上再生)
https://youtu.be/QhLnsIohW5s
  

 

  だから、

「文系と理系、天才と秀才なんて区別はバカバカしい」

  と思っている。歴史上の天才はともかく、受験上の天才や秀才は正しい手順を踏めば少しの才能があれば実現可能だと分かった。その経験があるからこそ、優秀な子たちが私の言うことばに耳を傾けてくれるのだろう。

  アメリカから帰国して、現役時代には重宝していた「赤本」「青本」を見てみたら不適切な記述が目についた。ネィティブの友人がいたので尋ねてみると

「こんな英語は変」

 と言うので自分の英語に自信を持った。

  What is the difference between bright students and gifted ones?  Nobody knows and we don’t have to know it.  What we have to do is just making efforts.  I was an ordinary boy but after making efforts for many years, I am teaching gifted students.

 

四日市合格者数     
                     H27   H26             
1、陵成中学校(桑名市)      16    23
2、光陵中学校(桑名市)      24     9

3、藤原中学校(いなべ市)      6     6

4、東員第一中(員弁郡)        3     4

5、員弁中学校(いなべ市)       1     4
 高木教育センター           2     3 

6、 大安中学校 (いなべ市)      4     2

7、東員第二中 (員弁郡)        1    1
  北勢中学校(いなべ市)        1    1 

 

  それを、こうしてブログに書いたり動画にして投稿したら、動画が38万回再生を超えてきたし、「受験生」ジャンルのランキングが1位になった。つまり、かなり多くの人の共感を得ているらしいのだ。

  学校の先生がおかしい、塾の指導やテキストがおかしい。そういう思いを共有している人が多いらしいと推測される。

  I am writing my experience in my blog and it seems many people read it.  My Youtube motion pictures were played over 380000 times.  Many people now feel some public school teachers are strange and bad and some problem books are not good.

 


(1) 人気の記事はこちらからどうぞ。

          http://storys.jp/100002507170434

(2) 英文ブログ http://shigemitakagi.blogspot.jp/



  私は、自分が生徒の本音を学校の教師よりよく分かっている自信がある。保護者の方の思いも分かっていると思う。英語や数学の力や指導力も負けていないと自負している。

  しかし、実際の学校のあり方を決めていくのは教師と教育委員会だ。文科省の指導にさえ従わない「日教組」だ。これで、いいわけがない。

 


    教員になって、6年。ずっと部活動のことを考えてきました。授業準備をしなければならないのに、部活の時間が来たから平日勤務時間外でも指導に行かなければならない。月曜日から金曜日まで、勤務時間など関係なく必死で働いたのに、土日も部活があるから休めない。

    土日に授業研究をできないから、月曜日からの授業の内容は、いつも自転車操業。その場で考えて授業をしてしまう。土日も部活があり、生徒の目がある。だから、いつも「先生」でいなければならない。だから、オンとオフのスイッチが麻痺する。
   
年度当初に、全員顧問制であるゆえに、部活の担当が割り振られる。担当になってしまうと、もはや「勤務」になってしまう。保護者も、「その部活の専門家の先生」として接してくる。だから、土日も行かなくてはならない。
   
さらに、職員室でこの件について相談できる人はほとんどいない。管理職など、特に相談できる相手ではありません。このままジリ貧なのは嫌です。平日で疲れて、土日で気疲れする連鎖を切りたいと思います。

 

公立中学校の教員を辞めます。

   
担当学年の関係もあって、来年度までは続けますが、その後は辞める予定です。辞めたあとは、他府県に異動して、小学校の教員になりたいと思います。自分のやりたいことは、子どもを育てることです。ですが、今の中学校の部活動顧問制度には納得がいきません。
   
どんな理想や情熱があっても、このまま仕事を続けていくのは、私の本意ではありません。自分の一生を見据え、小学校の先生になる道を選びたいと思います。来年度まで、つまり今年と来年は中学校の教員です。
   
しっかりと本務を全うしながら、部活とうまく付き合わなければなりません。そして、来年度の終わりまで、このブログを通じて、部活動制度をどうしたらいいか考えようと思います。
   
ただ、やっぱり、残念ながら、20年先も50年先も、この部活動制度は変わらないのではないでしょうか。なんだか、制度に負けた気がして、そこだけは癪です。

 

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